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外観　★★★★☆

1996年、PEARLの創立50周年を記念して、創業年の1946年にちなんで、世界限定1946台のみ製造された幻のスネアです。日本国内では300台(シリアル番号0511-0810)の限定発売でした。

オリジナルの仕様では、シェルの塗装は“ブラックミスト”という木目の見えるブラックのハイグロス塗装でしたが、この個体は、マホガニー調の赤っぽい下地に、筆で仕上げられたような独特の模様、その上にハイグロスラッカーという仕上げになっています。

この特殊な塗装について、PEARLに問い合わせをしたところ、PEARLの出荷記録にはないとの回答だったため、特注モデルという訳でもなく、後から再塗装されたものだと思われます。
本来はシリアル番号のついたシールが内面に貼られているはずですが、それも取れてしまっていますので、国内流通品か海外流通品かという事も不明です。

スネアの個体としては間違いなくPEARLのM-1946ですが、この塗装に関しては全くの謎です。
しかも、この塗装の技術も、素人仕事ではなく、プロフェッショナルな手際でないと恐らく無理だろうと思われる仕上がりで、発売当時10万円の定価だったスネアですが、この再塗装工程だけでも相当なものではないかと推測できます。

美術品のような非常に美しい塗装で、オリジナルにも引けを取らないゴージャスな仕上がりに目を奪われる美しいスネアです。

サウンド　★★★★★

特別仕様なパーツ類に、ワンピースメイプルという最上級のスペックで、なんだか逆にPEARLじゃないみたい。。。

な、印象も受けますが、

ビンテージスネアのようなドライな暖かみと深みのある響きが、見た目の雰囲気ともマッチしてとても高級感のある美しい音色です。

このスネアは、純正仕様としてスネアベッドも“別途”専用設計されていて、通常のPEARLスネアよりも少し深めに切ってあります。

単板らしい音量感と存在感に、抜群のレスポンスが合わさってクラシックオーケストラの中にも違和感なく混ざりそうな極上のサウンドですよ♪

ヘッド　★★★★★

純正、PEARL50周年ロゴ入りヘッド。
当時のカタログを見ると新製品のファイバースキン3ヘッドとなっています。
現在のファイバースキン3と比べると少し厚みがあるような印象ですが、本皮と見間違うぐらいリアルに作りこまれていて、倍音もかなりリッチに響きます。
また、ヘッドの枠の部分も黒いリムになっていて、恐らく純正のブラックミスト塗装を引き立たせる特別仕様だと思われますが、通常のアルミ枠とは異なるようです。

さらに裏面もスネアサイドアンバサダーではあるようですが、通常のスネアサイドアンバサダーのHAZYフィルムではなく、マーチングスネアなどにも使われるフラットヘッド用の透明なフィルムで作られているようです。

表面：REMO / ファイバースキン3　特別仕様
裏面：REMO / スネアサイドアンバサダー　特別仕様

年式　☆☆☆☆☆

1996年

総評　★★★★★

PEARLが創立50周年を記念して発売した渾身のスペックの単板スネア！

PEARLの単板スネアと言えば、CUSTOM CLASSICというハイグレード機種が有名ですが、同じ単板でも比較的あっさりした響きのカスタムクラシックに対して、このM-1946はリインフォースメントリングを装備していて、音がギュッ！と凝縮された響きです。
SLINGERLANDのラジオキングなど、ビンテージの単板スネアにも通じるような暖かみやパワフルさも持っていて、タイプは違うけど、現代の単板スネアの最高峰、CLAVIOTTOと比べても遜色ない音色ですよ♪

全然関係ないけど、、、

1996年、当時高校2年生ぐらいだった店長はカタログを舐めまわすように憧れていたスネアです^^;

そんな店長の勝手な思い出補正を抜きにしても、凄くイイ音ですよ♪