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外観 ★★★★☆
経年でシェルのメッキにピッツが出ていますが、スイッチやフープ、ラグなどは綺麗な状態です。 フープは両側ともブラス製の1st世代COB(クロームオーバーブラス)です。 シェルもごくわずかと言われているとても珍しい1st世代のラディアロイで、スネアベットの形状などは同時期のブラスシェルのSUPER LUDWIGと同じクリンプ式になっています。 ラグは、60年代の初頭に何度か仕様変更が行われたようで、SUPER LUDWIGなどはヘヴィウェイトのラグが使われているものも多いですが、この400はその後の年式(64年頃〜)と同じライトウェイトのものが付いています。 当店にてオーバーホール済みですが、ラグ内部のスプリングノイズ防止のスポンジは、劣化してボロボロになっていたため新しくフェルトに交換してあります。
サウンド ★★★★★
いいねぇ・・。 すごくイイですねぇ。 400は年式でちょっとずつ仕様が変わるので、それに伴ってちょっとずつ音のキャラクターも変わります。 この年式はまた珍しくて、シェルのライトで明るい響きと、ブラスフープ独特のちょっとパンチのあるアタック、さらにスナッピーの響きもザクッ!っとまとまりが良くて、全体的にはこの後の年式の400よりも少しパワフルでタイトに仕上げられている印象で、個々のパーツや仕様の特徴も随所に感じる響きです。 JAZZからROCKまで、 アコースティックからエレクトリックまで、 世代を超えてジャンルを超えて使える天下一の万能スネア400らしい、【THE スタンダード!】なキャラクターなのは変わらないので、初めてビンテージ400に触れるという方には、とても良いスネアだな!という印象を受けると思います。 この後の年式の400は、シェルの作り方も変わり、フープも変わってもう少しマイルドな音色になりますが、各年式の400をさんざん触り倒してきた猛者の皆様ならば、もうちょっとこの子の方が“強い音”というか、なるほど、、、プロトタイプなんだろうね!という印象を受けると思います。 イイですよ〜♪
ヘッド ★★★☆☆
表面:REMO / 114BA-00 裏面:REMO / 114SA
年式 ☆☆☆☆☆
1960年代初頭(恐らく1962-63年頃)
総評 ★★★☆☆
400は、もう60年もこの形のスーパーロングセラーなスネアです。 このプレシリアル(シリアルナンバーなし)時代では、ブラスシェルで作られたSUPER LUDWIG(1958-1961年頃)が有名ですが、この時期ブラス(真鍮)の価格は高騰していたようで、LUDWIGも代替素材を探していたようです。(この時期はSTEEL製のSUPER LUDWIGもわずかに存在するとか。。) そんな中、このスネアは、アルミにクロームメッキという後のLUDALLOY(ラディアロイ)と同じ素材で作られています。 このLUDALLOYをベースに、スネアベットなどが改良(幅が狭いものが広くなった)されて1963年に名称をSUPER LUDWIGからSUPRAPHONIC(スープラフォニック)に変更され、世界中のドラマーに愛されるSUPRAPHONIC 400になるようです。 という経緯で、このスネアはSUPER LUDWIGと呼ぶべきなのか、SUPRAPHONICと呼ぶべきなのか判断が難しいところですが、まさにその後の400の直系のご先祖様にあたります。 が、まぁ、そんなスペックのウンチクはともかく、スッゴイ良い音してますよ♪ レア度を考えたらちょっと恐れ多い気もしますが、音は普通の400のもうちょいパワフルな感じですので、気兼ねなくどんな音楽にも使えます♪